2023/04/02
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皆さんこんにちは。
年をとると、誰だったっけ?と思いながら話し始めて途中で思い出すってこと増えていませんか?
途中で思い出せればいいですけど、思い出せないまま会話はすすむ・・・。
ドキドキですよね。
では、本題へ。
家族や友人が誰だか分からない
原因と対応策>
認知症の方(特にアルツハイマー病の場合)は、大変悲しいことですが徐々に人の顔や名前を忘れていってしまいます。これは家族にとっても例外ではありません。
しかし、いきなり家族全員のことを忘れてしまうわけではありませんので、ご安心ください。
認知症の研究で明らかになっていることに、「認知症になる前のことは覚えていられるのに、発症して以降のことは記憶に残らない傾向がある」という点があります。
また、「仲の良し悪しは問わず、印象に残っている人ほど最後まで記憶に残っている」ということです。
• 「毎日介護している施設職員の顔は覚えられないのに、他県にいてほとんど会わない家族の顔はいつまでも覚えている」
• 「毎日オムツ取り替えているのは嫁の私なのに、お手伝いさんって呼ばれた。」
• 「あの人、お隣のことはいつも大嫌いっていうのに、いつも挨拶して声をかけている私のことは初対面だと思っているようだ」
など、認知症になる前から知っている人のことや人間的に嫌いで強く印象に残っている人は比較的覚えているけど、関係が近い人でも忘れられてしまうことはよくあることです。
今までずっと暮らしてきた大切な家族や友人から、「あなた誰?」と言われたら、どんなにつらく・苦しく感じることでしょう。しかし、我々周囲の人間が忘れてはならないことがあります。もっとも辛く・苦しいのは、大切な思い出を失っていってしまっている認知症の方自身であるということです。
よく「認知症の人は怒られたり叩かれたりしてもすぐ忘れてしまうから、幸せでしょ」という方がいます。しかし、記憶は失っても喜怒哀楽の感情は最後まで残ります。認知症の方の気持ちを理解しようとすること、受け入れてともに寄り添っていくことが非常に重要です。
パニックにならないように、本人の状況に応じて周囲が合わせましょう。
岐南では、自分の事も分からなくなる利用者様がいらっしゃいます。
毎日、記憶がリセットされ、「初めまして」「ここはどこですか?」から始まるのです。でも、なんとなく、景色は覚えている、なんとなくスタッフの顔は見たことがあるという感覚で過ごしていらっしゃいます。
毎日私たちはその利用者様に年齢を聞いています。その年齢を聞いて今日は独身時代なんだなとか子供はまだ小さいんだなとか判断し、話を合わせて不安が大きくならないようにしています。
この方法にするまでは、現状の利用者様設定で私たちが話をするので、どんどん不安になってしまいました。
例えば、「息子さんにお金は預けてあるから大丈夫」と説明した時、ますますパニックになりました。その時はなんでパニックになるのか分かりませんでしたが、あとで、小学生低学年の子供がいる時代だったことが分かり、小さい子供にお金の管理をしてもらっているなんて考えたら余計に不安になりますよね。
何気なく発言する私たち介護者の言葉が不安を増大させることもある事を体験しました。
NGな対応例>
「違いますよ」と間違いを訂正する
分からない事を馬鹿にする