2022/04/12
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先日、信越エリアの「自立支援ケア事例報告会」が開催されました。
コロナ感染防止により集合ではなくWEBにて、愛の家グループホーム10ホームで1事例ずつ、日頃の研究成果を発表を行いました。
当ホームは、入居されましたがお元気になり数ヶ月で在宅復帰された方へのかかわりについて報告させていただきました。
<事例紹介>
A様は、重度肺炎にて入院しましたが奇跡的に回復され退院することができました。
しかし、ご自宅では介護者であったご家族様の事故により介護困難となり、当ホームに入居となりました。
入居されたA様は、入院により体力低下で歩行困難、食欲不振、体重減少、意欲低下、時にはスタッフに対しての暴言もみられ私たちは戸惑いました。
今まで自立支援ケアを取り組んできた実績がある私たちは“あきらめない想い”でA様に対してどう関わりを持てばよいか考えました。
食欲がなく食事をもてあそんでしまいますが、できるだけ食べれるようにA様のペースに合わせながらスタッフがじっくり関わらせて頂くこと、ワンプレートランチや中庭で食事をすることで視覚から刺激を感じて頂くこと、など様々な取り組みを試していきました。
日が経つにつれて段々と食事がとれるようになり、あわせて主食の量を増やし、栄養確保の観点から毎日ゆでたまごを食べていただくことも。
体力がついてきたら、活動量も増やしました。
毎日の体操、立ち上がり運動、廊下歩行運動、レクリェーション、ふまねっと運動への参加など。
あくまで訓練ではなく、楽しみながら行うことにより活動は継続されています。
すると、食事量、活動量があがるにつれて、数か月後には49㎏だった体重が、55㎏に増加しています。
また、他入居者様へ自ら声かける事も増えて、交流を持つことができるようになり、スタッフに対しての暴言も全くなくなりました。
ホームでの生活には何ら困る事がなく、健康になったA様ですが、本人とご家族の希望によりご自宅へ帰る事となりました。
A様とのお別れは寂しく思いますが、迎えにきたご家族様と対面したときのA様の笑顔をみて、私たちが行ってきたケアはよかったんだと実感しました。
自立支援ケアは、入居者様が望む“当たり前の生活”を実現できる手段です。
入居者様の幸せは私たちの幸せです。これからも幸せの輪を広げて邁進していきたいと思います。