2025/04/24
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~地域とともに、命を守る備えを~
2025年4月24日(木)14:00より、「愛の家グループホーム日立森山町」では、地元消防署の立ち会いのもと、避難訓練を実施しました。
今回の訓練は、火災発生時の避難誘導に加え、「119番通報訓練」や「水消火器を用いた初期消火訓練」も行い、より実践的な内容となりました。
午後2時、火災発見者より「洗濯室から出火、煙が発生中」という叫び声とともに訓練が開始されました。
スタッフは迅速に初期対応にあたり、119番通報の模擬訓練を行いながら、ご入居者様の避難誘導を実施。
お身体の状態に応じて、手引き・車椅子・歩行器を活用しつつ、落ち着いた声掛けと確実な動きで屋外避難場所へ誘導しました。
「○○さん、一緒に外へ出ましょうね。」
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「安心してください、すぐに安全な場所に行きますよ。」
ご入居者様もスタッフの声に応じて冷静に対応し、全員が無事に屋外へ避難完了。
短時間での避難達成に、日頃の訓練の成果を実感しました。
避難完了後、消防署員の方より現場講評が行われました。
火災現場で実際に何が起きるか、その「リアル」を想定する大切さを改めて認識しました。
その後の水消火器訓練では、スタッフが交代で実際に操作を体験。
正しい持ち方や噴射方向、距離感などを確認しながら、“自分の手で火を止める”という感覚を体得しました。
「火の勢いを想像すると緊張するけど、実際にやっておくと違いますね。」
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この消火器訓練には、ご入居者様の中にも興味を示される方が多数。
「昔は自分も消火訓練したよ」と懐かしそうに話す姿もあり、防災の意識が世代を超えて広がる時間となりました。
日立市消防本部が発表した「消防年報2024」によると、令和5年(2023年)の火災発生件数は38件で、前年より11件増加しています。
そのうち建物火災は27件(約71%)を占め、住宅火災が20件と最も多くなっています。
また、火災による死者は2人、負傷者は9人、罹災世帯数は30世帯にのぼり、被害の深刻さがうかがえます。
特に高齢者が多く居住する地域では、火災発生時の避難が困難となるケースも多く、日頃の備えが重要です。
高齢者施設における避難訓練は、「年中行事」ではありません。
災害はいつ、どこで、誰に降りかかるかわからない。
だからこそ私たちは、「もしも」の時に、迷わず・慌てず・確実に動ける体制をつくる責任があります。
地域の実情を知り、消防との連携を深め、日々の訓練を積み重ねる。
それが、ご入居者様の命を守り、ご家族の安心につながっていきます。
模擬通報中のスタッフ
引き続き、「愛の家グループホーム日立森山町」では、ご入居者様とご家族が「安心して暮らせる居場所」であり続けるために、地域と連携しながら防災体制の強化に努めてまいります。
※本記事の火災統計データは、日立市消防本部が発行する「消防年報2024」より引用