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2024/11/25
グループホームの365日
●岐阜新聞に2024年6月24日まで約1年間毎日掲載され、人気連載の「グループホームの365日 認知症とともに生きる」から認知症グループホーム「愛の家」の全国の事業所の厳選エピソードを紹介いたします。●今回は「愛の家グループホーム熱海水口」のエピソード。静岡県熱海市にある認知症専門の施設で、認知症の進行を遅らせることや、症状の緩和・改善・消失を目指しています。長年の運営経験で培ったノウハウを活かし、利用者様が穏やかに過ごせる環境を提供しています。●認知症対応型グループホームのサービス内容がよくわからないという声もあります。本記事を通じて、愛の家グループホームの取り組みについて理解を深めていただければ幸いです。
山口アキ子さん(仮名)は、ベッド横で食事を取るなど寝たきりの状態となり、自宅での生活が難しくなって当グループホームに入居となりました。入居時は手には力が入るものの足に力が入りにくく、立ち上がっても数秒で膝から崩れるような状態でした。そのため「トイレに行きたい」と言った時には、2人の職員で介助し、1人は前から抱えて立ち上がりの保持、1人はズボンの上げ下ろしをしました。職員は何とか山口さんが自分のタイミングでトイレに行くことができないかと考え、まずは自分で立ち上がった状態を保持できることを目標に情報を整理しました。
山口さんはやせ形で、自宅ではあまり食事を取っておらず、起床して活動することが少ない生活でした。私たちはこれらの情報から栄養不足が原因で筋肉が細くなり、活動する時間が短くなったことで現在の状態になったのではないかと仮説を立て、立ち上がることができるようになるためには、まず栄養不足の解消が必要であると考えました。医師や看護師に相談の上、タンパク質を体内に取り込みやすい、プロテイン飲料を食事以外の時間で飲み始めました。プロテイン飲料を飲み始めてすぐ、身体に力が入りやすくなるなどの効果がみられ、3カ月後には自分の力で立ち上がることができるようになりました。
高齢者は、食事量の低下や栄養を吸収する力が低下することから、低栄養という状態になりやすいといわれています。また低栄養になると、全身の筋肉量が低下し、さらには脳や身体機能の低下が生じます。
低栄養は、その状態にあった栄養補給を行うことで改善するといわれています。今回の場合、プロテイン飲料を摂取することで不足していた栄養素を吸収できたことが、回復の要因になったといえます。
他にもたくさんのエピソードが。「2万人以上が暮らした日本一の認知症グループホームの365日」のエピソードをご紹介いたします
2万人以上が暮らした日本一の認知症グループホームの365日より編著:メディカル・ケア・サービス/発行人:山本教雄/編集人:向井直人/発行所:メディカル・ケア・サービス株式会社/発行発売:株式会社Gakken©️Medical Care Service Company Inc.
A5判/352頁/定価:1,650円(本体1,500円+税10%)
●書籍の詳細はこちら【健達ねっと】
〜グループホームの365日 認知症とともに生きる〜 【007】声色や表情、態度…心が伝わる(札幌平岡)
2025/01/10
〜グループホームの365日 認知症とともに生きる〜 【005】利用者に笑顔になっていただきたい!(甲府住吉)
2025/01/09
〜グループホームの365日 認知症とともに生きる〜 【004】環境が変わっても前向きに生活してほしい(札幌川沿)
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