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〜グループホームの365日 認知症とともに生きる〜 【004】環境が変わっても前向きに生活してほしい(札幌川沿)

2025/01/09

グループホームの365日

●岐阜新聞に2024年6月24日まで約1年間毎日掲載され、人気連載の「グループホームの365日 認知症とともに生きる」から認知症グループホーム「愛の家」の全国の事業所の厳選エピソードを紹介いたします。
●今回は「愛の家グループホーム札幌川沿」のエピソード。北海道中札幌市にある認知症専門の施設で、認知症の進行を遅らせることや、症状の緩和・改善・消失を目指しています。長年の運営経験で培ったノウハウを活かし、利用者様が穏やかに過ごせる環境を提供しています。
●認知症対応型グループホームのサービス内容がよくわからないという声もあります。本記事を通じて、愛の家グループホームの取り組みについて理解を深めていただければ幸いです。

子どもたちと利用者の笑顔が広がる
「愛の家グループホーム札幌川沿」(北海道)

 宮地キヨさん(仮名)96歳は、入居していたグループホームが閉鎖することになり、当グループホームへ入居しました。入居前、家族からは友人が亡くなったことで気落ちし、元気がなく、あまりしゃべることもない状態だと聞いていました。そのため「環境の変化により、状態が悪化するのではないか」と職員は心配していました。

 新しいグループホームの生活に早く慣れてもらうために、積極的に職員から話しかけるようにしました。また活気があり、楽しい環境になればと同年代の社交的な方の近くに席を配置しました。本人の様子に合わせて、一人で過ごす時間をつくるなど自分らしい生活を送ってもらえるように配慮しました。その効果もあり、環境の変化に対しての不安は聞かれず、他利用者、職員との関係も良好になりました。

 また階段を上ったり、運動にも積極的に取り組んだり、とても前向きに生活をしています。以前は同じ話を繰り返すことが多く見られましたが、バリエーションに富んだ会話をするようになり、最初は関わりが少なかった利用者とも会話をするようになっています。家族も「声も大きくなり、よくしゃべるようになった」「表情が良くなっている」と本人の変化に驚き、喜んでいます。

 急激な環境の変化により脳に過度なストレスがかかることで、認知症の症状は悪化しやすいと言われています。環境の変化に適応するためには、本人になじみのある環境・周囲との関係を築くことが大切です。今回、事前の情報と実際に見た様子から、席の配置や職員の関わり方など、本人がなじみやすい環境と対応を工夫したことが、宮地さんの良い変化につながりました。

他にもたくさんのエピソードが。「2万人以上が暮らした日本一の認知症グループホームの365日」のエピソードをご紹介いたします

2万人以上が暮らした日本一の認知症グループホームの365日より
編著:メディカル・ケア・サービス/発行人:山本教雄/編集人:向井直人/発行所:メディカル・ケア・サービス株式会社/発行発売:株式会社Gakken
©️Medical Care Service Company Inc.

 

A5判/352頁/定価:1,650円(本体1,500円+税10%)

●書籍の詳細はこちら【健達ねっと】

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