2021/12/14
介護
もくじ
「小規模多機能型居宅介護はどんなサービスなのか知りたい」
「小規模多機能型居宅介護って有料老人ホームやデイサービスと何が違うの?」
介護サービスの情報を集めるなかで、「小規模多機能型居宅介護」という名前を耳にする人は多いと思います。しかし、さまざまなサービスが含まれており、メリットや他サービスとの違いがわからないという人も多いのではないでしょうか。
小規模多機能型居宅介護は、訪問や通い・宿泊を組み合わせながら介護サービスを受けられることが最大のメリットです。
今回は、小規模多機能型居宅介護がどのようなサービスなのか、料金やサービス内容をわかりやすく解説していきます。
介護サービスは、大きく3種類に分けることができます。
・居宅サービス
・施設サービス
・地域密着型サービス
市区町村の窓口等で要介護認定の申請を行います。その後、訪問調査・コンピューターによる一次審査・専門家による二次審査を経て、「要介護もしくは要支援」が認定される流れです。認定後は介護保険制度により、原則1割の自己負担で介護サービス利用が可能となります。
介護サービスは要介護・要支援者のニーズに合わせて、内容や特徴が大きく異なっています。
小規模多機能型居宅介護がどのサービスに分類されるのか確認し、適したサービスを選べるよう、概要を理解しましょう。
「居宅サービス」は、自宅での生活を中心としながら受けられるサービスです。
「施設サービス」は、指定の介護保険施設に入居することで、介助や日常生活のサポートを受けられるサービスです。
「地域密着型サービス」は、住み慣れた地域での生活を支えるため、身近な市区町村内で提供されるサービスです。医療・介護・住まい・生活支援といったサポートが確保される体制(地域包括ケアシステム)の構築を実現すべく、2005年から新設されました。
なお、小規模多機能型居宅介護は地域密着型サービスに分類されます。
居宅サービスは、「訪問サービス」「通所サービス」「短期入所サービス」の3つに分類できます。それぞれの代表的なサービス例は以下のとおりです。
・訪問サービス…訪問ヘルパーが自宅で介助等を行う訪問介護
・通所サービス…デイサービス等に通い介護サービスを受ける通所介護
・短期入所サービス…デイサービスや介護施設に短期間だけ泊まるショートステイ
施設サービスは、以下4つの介護保険施設に入居し、身体介助を中心としたさまざまなサービスを受けられます。
・介護老人福祉施設
・介護老人保健施設
・介護療養型医療施設(2024年3月末に廃止予定)
・介護医療院
地域密着型サービスは、代表的なサービス例として「夜間対応型訪問介護」「認知症対応型通所介護」「小規模多機能型居宅介護」「グループホーム」などがあります。
→愛の家 グループホームについて
https://mcs-ainoie.com/feature/grouphome/
→愛の家 小規模多機能型居宅介護について
https://mcs-ainoie.com/feature/shoukibo/
訪問や通所・認知症対応に特化した施設など、細かなニーズに対応しているのが特徴です。
小規模多機能型居宅介護は、住み慣れた地域で介護サービスを利用し、自分らしい生活を送りたい人におすすめです。
ニーズに合わせて、一拠点でさまざまなサービスを利用できます。「介護が必要になったけど、自宅での生活を続けたい」という人にメリットが多いです。
小規模多機能型居宅介護では、3つの異なる介護サービスを一つの事業者と契約して利用できます。
そんな小規模多機能型居宅介護の理解を深めるべく、サービス内容や入居条件・費用などを見ていきましょう。
小規模多機能型居宅介護のサービス内容は、大きく3つに分けられます。
・通い…食事、入浴、排せつなど日常生活の介助や機能訓練等のサービスを、施設に通うことで利用できます。
・訪問…職員が利用者宅を訪問し、日常生活の介助をはじめ、安否確認や送迎の送り出し、服薬補助や散歩の付き添いといったサービスを受けられます。
・宿泊…状況に応じて突然の宿泊も可能。日常生活の介助をはじめ、就寝時の見守り・おむつ交換・見守りといったサービスを利用できます。
利用者・家族のニーズに応じて、これら3つのサービスを組み合わせながら利用できるのが特徴です。
小規模多機能型居宅介護は介護保険法改正により、2006年に地域密着型サービスの1つとして創設されました。
介護保険サービスでは届かない福祉ニーズに応えるべく、地域で高齢者を支えられる「宅老所」がモデルになったとされています。
小規模多機能型居宅介護の利用条件は以下のとおりです。
・事業所と同じ市区町村に住民票があること
・要支援1~要介護5までの認定を受けている人
※要支援1~2の人は、地域密着型介護予防サービスの「介護予防小規模多機能型居宅介護」が利用できます。
小規模多機能型居宅介護は「月額定額制」です。料金の内訳は以下のようになっています。
① 介護保険適用内の利用基本料金(全国共通)
② 食事や宿泊などのその他料金(事業所によって異なる)
また愛の家小規模多機能型居宅介護における、具体的な月額料金は以下のとおりです。
利用基本料金 |
||
要支援1 |
3,438単位 |
自己負担額:3,438円 |
要支援2 |
6,948単位 |
自己負担額:6,948円 |
要介護1 |
10,423単位 |
自己負担額:10,423円 |
要介護2 |
15,318単位 |
自己負担額:15,318円 |
要介護3 |
22,283単位 |
自己負担額:22,283円 |
要介護4 |
24,593単位 |
自己負担額:24,593円 |
要介護5 |
27,117単位 |
自己負担額:27,117円 |
※上記に各種加算や地域加算が追加(お住いの地域や利用者の状態により異なる)
※自己負担額は自己負担1割の場合
その他料金 |
|||
朝食 |
昼食 |
おやつ |
夕食 |
250円 |
700円 |
100円 |
600円 |
宿泊に関する費用 |
3,600円 / 1泊 |
||
雑費 |
レクリエーション費:約150円/回、おむつ代など |
利用基本料金は変わらず、通いや訪問等を組み合わせて介護度やご家族・ご利用者の生活状況に応じて複数回の利用も可能です。
参照:愛の家 小規模多機能型居宅介護 京都円町
https://mcs-ainoie.com/search/kyoto/kyotoshi/st007/
小規模多機能型居宅介護は、「小規模多機能型居宅介護事業所」もしくは「小規模多機能ホーム」にてサービスが提供されています。
利用する際は、担当のケアマネジャーがいる場合、ケアマネジャーに相談しましょう。担当のケアマネジャーがいない場合、お住いの市区町村付近にある小規模多機能型居宅介護事業所に問い合わせてみてください。
→愛の家 問い合わせ
https://mcs-ainoie.com/search/?post_type=search&s=&service=shokibo#result
問い合わせが難しい場合は、地域包括支援センターや、役所に相談するのもおすすめです。
ここからは代表的な3つのサービスについて、それぞれに該当する介護サービスとの違いを比較していきます。
・通いとデイサービス
・訪問と訪問介護(ホームヘルプサービス)
・宿泊とショートステイ
小規模多機能型居宅介護ならではのメリット・デメリットを把握し、利用を検討する際の判断材料にしてみてください。
小規模多機能型居宅介護の「通い」と、デイサービスの違いは以下のとおりです。
小規模多機能型居宅介護は…
・時間や利用回数に決まりがない
・月額定額制である
通いでは、「昼食だけ」といった利用が可能です。融通が利く使い方ができるにもかかわらず、基本利用料は定額となっています。なお、個々のニーズに合わせてサービスを提供できるよう、食事やレクリエーション等の費用は基本利用料と別です。
デメリットとして、デイサービスの方が、レクリエーションや行事イベントが充実している傾向にあります。事業所によって異なるため、事前に確認しましょう。
小規模多機能型居宅介護の「訪問」と、訪問介護の違いは以下のとおりです。
小規模多機能型居宅介護は…
・利用者の都合に合わせて利用可能
・月額定額制である
通常の訪問介護では難しい、臨機応変な利用が可能です。
ただし訪問サービスに不満があっても、事業所を部分的に変更することはできません。通い・宿泊も同様です。
小規模多機能型居宅介護の「宿泊」と、ショートステイの違いは以下のとおりです。
小規模多機能型居宅介護は…
・突然の泊まりにも対応可
・月額定額制である
急な用事で家族が介護できないときなどに「宿泊」を利用できます。家族の介護負担を大きく減らせるのがメリットです。
日中は「通い」を利用し、そのまま「宿泊」を行うことも可能です。
ここからは小規模多機能型居宅介護の具体的な利用シーンを紹介します。
要介護1で、日常生活の大半を自分で行えるAさん。
・7:00~20:00まで長時間利用する
・12:00に昼食だけ
予定や状態に合わせて、柔軟な利用を実現しています。
要介護3のBさん。服薬を忘れてしまうことがあり、1日3回ほど「服薬介助」をお願いしています。顔なじみのヘルパーもおり、体調の良い日には買い物支援や散歩を行うことも。
なお、転倒などの緊急時には、事業所に電話をして駆けつけてもらうことができます。
要介護4のCさん。夫は亡くなっており、娘と2人暮らしをしています。
娘は仕事が忙しく、急な出張が入るとすぐに事業所へ連絡し宿泊サービスを利用。夕食や排せつ介助等も、安心して任せることができています。
仕事により多忙の息子と2人暮らしをしているDさん。近くの介護施設へ入所を検討しますが、定員が埋まっている状況。そのためDさんは遠方の介護保険施設へ入所を検討していました。
しかしDさんは「住み慣れた自宅で過ごしたい」という想いが強かったため、小規模多機能型居宅介護の利用を決めます。
その結果週4回の通いと、月4~5回ずつの訪問・宿泊を組み合わせることで、Dさんの不安と息子の介護負担は減少しました。急な予定変更にも対応してくれるので、仕事への影響も少なくなっています。
ここからは小規模多機能型居宅介護を利用するうえで、「向いている人」「向いていない人」の一例を紹介します。
ケガや病気からの退院後、もともとの生活環境を大きく変えたくない場合、小規模多機能型居宅介護はおすすめです。
3つのサービスを何度でも利用できるため、自宅を中心としながらリハビリや日常生活の介助を進めることができます。
サービス利用が極端に少ない人は、利用料が割高になる可能性があります。
ただし、今後認知症レベルが上がったときには、通いや訪問等を組み合わせながら自宅での生活を続けられます。中長期的なケアを意識し、ケアマネジャーに相談しましょう。
愛の家が選ばれる理由は以下の3つです。
・介護サービスを迷っている場合の選択肢が多い
・住み慣れた地域で自立した生活を送ることが可能
・認知症介護に強い
それぞれ詳しく解説していきます。
愛の家では、以下の介護サービスを展開しています。
・グループホーム
・小規模多機能型居宅介護
・介護付有料老人ホーム(アンサンブル、ファミニュー)
・デイサービス
・都市型軽費老人ホーム
小規模多機能型居宅介護からグループホームへ利用を変更したいなど、状態やニーズによって手間なくサービスを変更することができます。介護サービスが複雑で迷うという人に、愛の家はメリットが多いです。
→愛の家 グループホームを探すならこちら
https://mcs-ainoie.com/search/?post_type=search&s=&service=grouphome#result
愛の家は小規模多機能型居宅介護をはじめ、全国的に施設展開を行っています。
そのため住み慣れた地域で訪問や通い、宿泊サービスを組み合わせながら、自立した生活を送ることが可能です。
グループホームの運営で培われた認知症介護がベースにあり、小規模多機能型居宅介護においてもクオリティの高い認知症介護の提供体制が整っています。
→愛の家 小規模多機能型居宅介護を探すならこちら
https://mcs-ainoie.com/search/?post_type=search&s=&service=shokibo#result
小規模多機能型居宅介護は「通い」「訪問」「宿泊」を組み合わせながら、住み慣れた地域で自立生活を実現するサービスです。
食事だけ、2時間だけ、明日だけ宿泊を…といった臨機応変なケアが特徴となっています。
介護により大きく生活環境を変えることなく、本人や家族のニーズを満たしたいという人は、お近くの事業所やケアマネジャーに相談してみましょう。
→愛の家 小規模多機能型居宅介護を探すならこちら
https://mcs-ainoie.com/search/?post_type=search&s=&service=shokibo#result