Nsの小部屋~看取りについて⑤~

2026/07/06

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愛の家グループホーム 岐南

こんにちは。

今まで読んで下さった方の中には、

理解出来た部分と葛藤の部分とあると思います。

 

今回は 看取りの決断に迷う時。

60代・70代が直面する「心の葛藤」の正体。 です

 

ご家族様が悩む理由。

答えを先延ばしにする理由。

個人の死生観や家族関係によるものだけでなく、

きっと時代背景ってあるんじゃないか

と思い、今回の記事を上げました。

この記事を読んで頂いて、

背負う必要のない常識、

刷り込みを開放してもらえたらと思います。

 

60代・70代の方が、

80代・90代の親を看取る際、

「決められない」と立ち止まってしまうのは、

実は非常に一般的で、

かつ切実な理由がいくつも重なっているからです。

 単なる「優柔不断」ではなく、

この世代特有の心理的・環境的な背景があります。

 

 1.幼少期から刷り込まれた「孝行」の概念

今の60代・70代は、

「親の命を1日でも長く持たせることが子の務め」

という価値観の中で育ってきました。

 「見捨てた」という罪悪感:

延命治療をしない選択をすることが、まるで親を見捨てるような、あるいは「殺してしまう」ような感覚に陥り、心理的にブレーキがかかります。

 世間体への不安:

「あの家は親に何もしなかった」と親戚や近所から思われるのではないか、という古いコミュニティ特有の重圧を感じることもあります。

 

 2.兄弟姉妹間での意見の不一致

この世代は兄弟が多いことも多く、決定権が分散しがちです。

 遠方の兄弟との温度差:

普段介護をしていない遠方の兄弟に限って「もっと治療できるはずだ」と主張し、主介護者(長男・長女など)が板挟みになるケースが非常に多いです。

 役割分担の呪縛:

「長男が決めるべき」「嫁は口を出すな」といった旧来の家族観が残り、スムーズな意思決定を阻害します。

 

 3.「死」がリアルになり、自分と重ねてしまう

60代・70代自身も、健康への不安が出始める時期です。

 死への恐怖の投影:

親の最期を決めることは、「次は自分の番だ」という現実を突きつけられることでもあります。

その恐怖から目を逸らしたくなり、決定を先延ばしにしてしまう心理(否認)が働きます。

 

 4.医療の高度化による「選択肢」の複雑化

親世代が若かった頃に比べ、

現代は医療で「生かせてしまう」技術が格段に進化しました。

 「自然死」が難しい:

かつては老衰で自然に亡くなっていた状態でも、今は点滴、経管栄養、昇圧剤など、介入の選択肢が多すぎます。

 「どこまでが治療で、どこからが苦痛か」の境界線が素人には判断しにくくなっています。

 

 5.親本人の意思を聞いていない

これが最大の理由です。

 「縁起でもない」というタブー感:

親が元気なうちに死の話をすることを避けてきたため、親の本心がわからず、「自分が勝手に決めていいのだろうか」という迷いが生じます。

 

まとめ:決められないのは「愛情」があるからこそ

「決められない」のは、決して無責任だからではなく、親の人生の重みを受け止めようと必死になっている証拠です。

 

大切な考え方

「子が親の死を決める」のではなく、「親がどう生きたかったかを探し、それを尊重する」というスタンスに切り替えることで、少しずつ心が軽くなることがあります。

 

次回は 仕事と介護の狭間で。40代・50代が親の最期に迷う本当の理由。 です

 

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