現在、いつもよりも早くインフルエンザが流行しており、11月中旬以降はノロウイルスなどの感染症も本格的な流行期に入ります。
体力が低下している高齢者が家庭内にいる場合、家庭内感染が命に関わる肺炎や重症化に直結することも少なくありません。
今回は、高齢者施設の現場で日常的に行われている「確実で無理のない感染予防策」を3つの鉄則に分けてご紹介します。
1. アルコールが効かない「ノロウイルス」の落とし穴
手の消毒や除菌といえばアルコールスプレーが定番ですが、実はノロウイルス(感染性胃腸炎)には一般的なアルコール消毒がほとんど効きません。
原因菌・ウイルス別の正しい対策
インフルエンザ・風邪
流水と石鹸での手洗い、アルコール消毒が有効です。
ノロウイルス
流水と石鹸による物理的な洗い流し、または「次亜塩素酸ナトリウム(家庭用塩素系漂白剤を薄めたもの)」による消毒が必須です。
もし家族に嘔吐や下痢の症状が出た際は、市販の塩素系漂白剤を水で薄めた消毒液を作り、ペーパータオル等で外側から内側に向けて静かに拭き取り、ビニール袋に密閉して破棄するのが鉄則です。
2. 部屋の温度を下げない「冬の換気テクニック」
寒い冬に窓を全開にすると一気に部屋が冷え切ってしまい、かえって体調を崩す原因になります。室温を保ちながら空気を入れ替える工夫を取り入れましょう。
「細く長く」2箇所の窓を開ける
対角線上にある窓を5cm〜10cm程度開け、常に細い空気の通り道を作ります。
サーキュレーターを上に向ける
暖房の温かい空気は天井付近に溜まります。サーキュレーターを上に向けて空気を循環させつつ換気扇を回すと、室温の低下を抑えながら効率よく換気できます。
湿度「50〜60%」を死守する
空気が乾燥するとウイルスの浮遊時間が延び、喉の粘膜の防御機能が低下します。加湿器の稼働や洗濯物の部屋干しを活用して湿度をキープしましょう。
3. 帰宅時のルーティンを家族全員で統一する
家庭内感染を防ぐ最大のポイントは、「外から持ち込まない」ことです。
外から帰ってきた家族がウイルスをリビングへ持ち込まないよう、以下の動線を家族全員のルールにして徹底しましょう。
玄関先でコートや上着を脱ぐ(花粉やホコリと一緒にウイルスを払い落とす)
リビングのドアノブや家具に触れる前に洗面所へ直行する
「手洗い・うがい・洗顔」を済ませてから室内に入る
特別な道具を揃える必要はありません。「ウイルスの性質に合わせた除菌」「室温を保つ換気」「玄関での水際対策」の3つを習慣化し、この冬をご家族全員で健康に乗り切りましょう!
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